エサのクーラーでの保管方法

エサはクーラーの中に保管しておき、使う分だけ小出しにするのが最良の方法である。しかし、エサのクーラーへの入れ方によっては、かえってエサを弱らせてしまうことがある。

まず気をつけなければならないのは冷えすぎである。直接氷にエサのパッケージがあたると、冷えすぎてしまいエサの致死限界温度を超えてしまう。
氷は新聞紙で包んでおくと長持ちし、エサへのダメージは少ない。

次は氷が溶けた水である。クーラーが倒れた拍子に溶けた氷の水がエサのパッケージに入り込むと、ムシエサはすぐ弱って死んでしまう。
溶け出た水はこまめに抜くようにしよう。

エサ箱にも気をつかおう

エサ屋さんでエサを入れてくれるプラスチックの容器は、あくまでも臨時のエサ入れだ。

あの容器をそのままエサ箱として使うと、不便なうえエサの弱りも早い。透明なプラスチックなので、日光が当たると中が温室のようになり、蒸れた空気も外に出にくいので、元気のよいエサもまたたく間にヘタってくる。いちいち輪ゴムでフタを押さえなければならないのも面倒だ。

使う分のエサは、専用のエサ箱で管理するのが一番だ。いろいろな材質のものがあるが、ムシ類には木製のものがよい。それも未塗装のものに限る。適度な吸水性があり、熱も逃がしてくれるので、デリケートな虫たちを一定の環境で保つことができる。

比較的安価だが、使っている釘が錆びない材質のものかどうかチェックしよう。

石粉は必需品

ムシエサの中でも小さな部類のイシゴカイを刺すのは、なかなか面倒である。もともとつまみにくいうえ、伸縮自在でヌルヌルしているから、いざハリに刺そうとするとイライラさせられる。

こんな時のために石粉を用意しておくといいだろう。石粉の正体はパウダー状の磨き砂で、釣りではエサにまぶし付けて、ムシエサをつまみやすくするために使っている。

表面にこの粉が付くと、ムシエサも動きにくくなり、すべらなくなる。したがって簡単にハリに刺すことができる。

手返しの早さを要求される数釣りでは、すでに常識になっているが、特にスピードを競わない時でも、あればかなり便利である。

石粉に限らず、乾いた目の細かい砂、オガクズなどでもよい。
いったん海の中に入れば、粉は洗い落とされてしまうので、魚の食いに影響はない。